忍者ブログ
過去に作った”意味が分かると怖い話”を 淡々と保存していきます。 解説を読みたい場合は、[more]を クリックしてください。
[21]  [22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

友達と二人で話してたら、
久しぶりに心霊写真を撮ってみたいと誰かが言い出した。
近くの山道に、惨殺(ざんさつ)事件があってからもすぐに取り壊されなくて、
未だに残されてる民家があるので、夜中に行ってみた。
玄関から居間、風呂場とトイレ、キッチンに父親の部屋、階段から二階へ行き、
子供部屋からベランダ、母親の部屋、階段を降りて一階へ。
最後に家をバックに一人ずつ。片っ端から写真を撮って帰った。
 
 
んで今日。出来上がった写真を見て俺達は驚いた。
何も写ってないのだ。
もちろん俺達は普通に写ってる。霊的な物が何も写ってなかったのだ。
「・・おかしくね?」
「もう成仏しちゃったとか、じゃねぇかな?」
「やっぱそうなのかな。じゃあ、あそこ行っても、もう心霊写真撮れないってことか。
 無駄だったなぁ」
「そうでもないよ。行く途中に周りから結構孤立してる民家が一軒あるからさ。
 次はそこ行こうぜ」
「おぉ!マジで?そこも廃墟?」
「んな訳ねぇじゃん。普通に人住んでたよ。今日の夜行こうぜ」
「おっけ、分かった。今のうちに適当に準備しとくわ」
楽しみだ。かなり久しぶりだから何かワクワクする。
 

拍手[5回]

PR
解説はこちら

「神様がいるなんて、あなたも信じていないわよね?」

 


彼女の問いかけに、僕は肯(うなず)いた。

世の中に宗教はたくさんあって、その数だけ神様がいることになっている。

けれど、神様や天国または地獄なんて概念は、生きている人間を慰(なぐさ)めたり

戒(いまし)めたりするために誰かが作ったものに過ぎない。

 


「だったらお坊さんが唱えるお経だって、意味なんか無いわよね?」


 

僕は再び肯(うなず)いた。

神様がいないなら、人間の創作物である経文に超神秘的な力が宿るはずも無い。

あれは故人の霊をあの世へと送り届けるためではなく、あくまで遺族の悲しみを

鎮(しず)めるために読まれる物だ。

 


「じゃあ、この世を彷徨(さまよ)う魂は、どうしたら成仏できるのかしら?」

 


なるほど、宗教家が行う浄霊(じょうれい)儀式なんかに意味が無いとすれば、

現世に留まる霊はどうしたら成仏させられるのだろう。

僕は彼女に言った。

 


「生前に熱心な信仰があれば、経文を読んでもらうことで、

 或(ある)いは成仏できるのかもしれないね」

信心深かった故人なら、お坊さんの読むお経にありがたみを感じて、

安らかに眠る事が出来るのかもしれない、と僕は思った。

 


「そう……そうかもね……」

 


それきり彼女は俯(うつむ)いて、黙り込んでしまった。

僕はひしゃげたままのガードレールに花束を手向(たむ)けて、その場をあとにした。

 


拍手[6回]

解説はこちら
俺の息子は、時々、(写真でも、画像でも)人の顔をじっと指さすという妙な癖があった。
指をさされた人物が、必ず3日以内に死ぬということを知ったのは、つい最近のことだ。
 
今日もテレビをつけようとしたとき、息子はじっと画面を指さしていた。
ついたテレビには、大物議員の姿が。
へえ、こいつも死ぬのか。
 
 

拍手[3回]

解説はこちら
PREV ←  HOME  → NEXT
プロフィール
HN:
imikowa88
性別:
男性
ブログ内検索
最新記事
最古記事
カレンダー
04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
忍者カウンター
Copyright (C) 2025 作者のための葬送曲 All Rights Reserved.

Photo by (c)Tomo.Yun   TemplateDesign by kaie
忍者ブログ [PR]
FC2 Blog Ranking